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いぶき
ひとしれず湧く泉 陽を浴びる 穂を揺らす 窓灯りに 風がなる ちいさくて おおきないぶき 散らばって はたされていく 再会の丘 草原の露 潤いの曇の下 淡い紅さす 白蝶が舞う * 野花を束ねるanriさんが'白蝶' を届けてくださいました。 本の表紙に舞う花の名を知りました。 小指の爪ほどの小さな花です。 @___yasyu
11月11日


身ひとつ
よみがたりにはじまる長い夜がありました。 友に、音の世界へ「道すがら」を開いていただきました。 この身ひとつ、あればいい。 本当にありがたいことでした。 駒ヶ根の山のうえ 繁るいのちの森のなか 真珠のような瞳の奥に 言葉にならないことばとこえと こんこんと湧く泉 いのちの真ん中に 灯りつづける 素といふともしび 暗闇にあって あらわる灯り 静寂にあって 鳴る旋律 ひとつの頷き つながる呼吸 ゆれる蝋燭 波うつちから 何処までも連なる 駒ヶ根の御山と空と、はてないご縁 本当にありがとうございました。 長野 駒ヶ根にて 2025.11.2 よみがたり「道すがら」 茶房 森の詩 - もりのうた - https://www.morinouta.info/
11月10日


よみがたり 於 森の詩(長野県駒ヶ根)
本を手にしてくれた、久しい友より ”よみがたり”のお声をかけていただきました。 十一月の陽が暮れるとき、ただそのままに いま湧く声をあじわおうと思います。 駒ヶ根のお山のうえの 森の詩 ー もりのうた —— 2025年11月2日(日) 18:00〜 よみがたり「道すがら」 茶坊 森の詩 長野県駒ヶ根市中沢4830-5 090-1695-7415 https://www.morinouta.info/ 少し早めのお夕飯もお召し上がりいただけます。 お食事 16:30〜18:00(ご予約制) —— 空 - そら - どこから空で、どこまで空かわからない。 空はただ、空でもない、そら。 今日のご縁に、ありがとう。
10月29日


百本の糸
『道すがら』を開いて、三ヶ月が経つ。 印刷した百冊が終わろうとしている。 手もとに置けて 気づいたことを調整できて 様子をみながら伴走できる そんな現実的な理由から、百冊はちょうどよい数でした。 手にしてくださる方は、友人や知人であったとしても...
8月15日
本という橋
今日あることは、すべてのお陰さまに他なりませんが、 ありがたく腑に落ちながら、同時に奇跡のようでもあります。 ㅤ 依る辺なく感じていた自分に通ずる何処かの誰かに、 声のようなものをかけられたらと、長い間思っていました。 ㅤ...
6月26日
いま
16歳の頃、言葉が出なくなって、食べることができなくなって 食べるのがとまらなくなりました。 自分のイシとは何か、わからなくなりました。 記憶をすべて失って、築いてしまった自分がなくなれば 自然に戻れるのではないかと切実に思う年月がありました。 同時に、かたちを変えて、...
6月18日
ものがたり
自らの過去に言葉をあててひらくことは いざ、印刷をして手渡す段になって こんなにおそろしいことがあるだろうかと思われました。 掬うものには限りがあって 掬い方は常に任されていて 任される "わたし" とは随分勝手ないきもので 言葉が真実とは限らない。...
6月6日
こころで聞く音
陽が昇る少し前、薄明かりにわたるオームの響き。 一つの身体のひとつながりの呼吸から、ほどけていく場。 朝鳥たちの鳴き声や、森に潜む獣の吼、 風ゆらす樹々の葉音や雨音までも、一体でした。 -------------- 言語が苦手で、母国語は日本語ですか?と聞かれることがこれま...
5月28日
本をつくりました
本をつくることについて、お声を掛けてくださった方がいました。 武蔵野の水辺を歩き、幾層かの対話をしました。 「これまで撮ってきた写真とありのままの言葉で 一つの世界にまとめてはいかがでしょうか。 この世の誰かとのあいだの橋になりそうな気がします。 もし、その気持ちが少しでもあれば、お手伝いします。」 とお話くださいました。 迷いなく「つくります」と応えた自分は不思議でした。 私にとって写真は撮る瞬間のことで、 撮ったものを見ないこともよくあって 過去の多くは数年前に消えていました。 手元の写真を眺めて彷徨う時間は、降りてゆくことでした。 半年を経て、応答 を重ねるうちに一冊に成っていきました。 ひとりでは輪郭を得られませんでした。 * 協働くださったのは、雑誌『風の旅人』の編集長の佐伯剛さんでした。 本をつくるお手伝いをすることもまた、 自分にとって「橋をかける」ことだと辛抱づよく伴走くださいました。 本のタイトルの「道すがら」は、私の言葉と写真を受けて、 荘子の言葉「逍遥遊」 から抽出くださいました。 逍遥遊(しょうようゆう
5月20日
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