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いま

  • erico tsumori
  • 6月18日
  • 読了時間: 2分

更新日:6月26日

 

16歳の頃、言葉が出なくなって、食べることができなくなって

食べるのがとまらなくなりました。


自分のイシとは何か、わからなくなりました。

記憶をすべて失って、築いてしまった自分がなくなれば

自然に戻れるのではないかと切実に思う年月がありました。

 

同時に、かたちを変えて、

同じことを繰り返すかもしれない "わたし" はおそろしいものでした。



それでもこうして、

思わずこころ震えて泣き笑い、ハグをする今があるのは、

身近で支えてくれた方々のおかげさまでありながら

意図を超えて織り合う縁にいかしていただいたとしか言えません。


数え得る時間や距離や、名のつく役割以前にはたらいている

はかり知れない恩恵あっての、かけがえのないご縁とおもいます。


 

--------

 


わたしの意識が見落とす世界は深淵で

意味や構造からこぼれる世界はあまりに広大で

 

わからないまま、誰もが触れていて

わからないまま、はこばれていくことばかり。



捉えようはないものの、

たえず〈いのち〉はまなざしあっていて

意図など超えてそうなっていく。


どれも過程で、結論ではないことを思い知らされます。


 

未知をありがたく迎えることは、

きっと、やすらぎを深める入り口に

連れ立つ気づきを促すあと押しに——


そうか、もっともっと、広大だったと。



日々眠り、目が覚めて

日々終えて、はじまっていく。


うれしい報い、かなしい報い。

遠い昨日と明日をふりかえり、かえるいま。




日々めぐる自転と公転がうむ波が、私たちを明日へはこぶ。

滔々と流れて、翔んでいく。



過去も未来もいまも、未知の可能性でいっぱい。いっぱい。いっぱい、いっぱい。




ree


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『道すがら』   play of praying - sounds in silence -


¥2,300(税込・送料込)

発行|2025年5月13日

企画・編集・構成・デザイン|佐伯 剛  津森 絵理子

写真・言葉|津森 絵理子

発行所 かぜたび舎


210mm × 265mm

136 pages(言葉 44ページ・写真 92ページ)


*お問い合わせ等は、こちらのメールアドレスにお願いいたします。



津森絵理子


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A book is born.

Some once told me that making a book is like becoming a bridge.



 


< ご購入はこちら >



『道すがら』

play of praying - sounds in silence -


『道すがら』発行所:かぜたび舎



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